故障シミュレーション高速化方式 : (2)事前故障伝搬
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概要
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近年、計算機のより複雑な機能実現のために、LSIの高集積化、大規模化が顕著である。複雑なシステムの信頼性向上のためには、計算機を構成するLSIの高品質な検査が必須である。しかし、検査に使用する診断データ作成に要する故障シミュレーション時間が著しく増大するという問題が生じてきている。これに対処すべ〈、従来より故障シミュレーション高速化のための様々な手法が研究されている[1]-[3]。別稿[4]では、故障シミュレーションの新たな高速化方式である観測不能故障除外方式について述べた。当方式は観測可能故障を観測不能と誤認するのを回避することを基本方針としており、そのため観測不能領域UOR(Un-Observable Region)の抽出が悲観的すぎるという問題点があった。そこで、本稿ではこの問題点に対処するために考案した事前故障伝搬方式について報告する。また、観測不能故障除外方式と事前伝搬方式の効果についても、あわせて報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25
著者
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