並列推論マシンPIM/iにおける分岐特性
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概要
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我々は、第五世代コンピュータプロジェクトの一環として並列推論マシンPIM/iの研究開発を行っている。PIM/iのターゲット言語は、記号処理向きの並列論理型言語KL1である。PIM/iプロセッサは、RISC・アーキテクチャ、タグ・アーキテクチャ、パイプライン・アーキテクチャ、LIW・アーキテクチャを融合したアーキテクチャを採用し、記号処理言語の高速化を狙っている。記号処理は、データタイプが実行時に動的に決まり、かつ、データタイプ毎の処理量にバラツキがあることが知られている。これは、記号処理では分岐処理の頻度が大きく、分岐処理の影響を少なくすることが重要であることを示している。また、一般的にRISCアプローチは、CISCアプローチに比較して1命令当たりの機能が低いため、基本ブロックが大きくなり、パイプライン制御での遅延分岐スロットの有効利用の可能性が高まる。しかし、我々のアプローチ(LIW・アーキテクチャ)のように、命令レベルの並列性を上げることは、遅延分岐スロットの有効利用の可能性を下げる意味を持つ。このため、並列推論マシンPIM/iにおける分岐特性を把握することは、重要である。本稿では、PIM/iプロセッサにおける分岐処理の設計方針と分岐の振る舞いについて、シミュレータでのデータに基づいて述ぺる。ここで、KL1はKL1bを経てPIM/iの機械語に変換し、データはPIS/iのレジスタトランスファレベルのシミュ一レ夕[4]で収集した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25
著者
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