並列推論マシンPIM/iにおけるゴール通信方式の評価
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概要
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我々は,第五世代コンピュータプロジェクトの一環として並列推論マシンPIM/iの研究開発を行っている。PIM/iは,8台のプロセッサと共有メモリを共有バスで接続した密結合型のマルチプロセッサシステムであり,記号処理向きの並列論理型言語KL1をターゲット言語とするマシンである。PIM/iでは,プロセッサにコードとデータを分離したキャッシュを用意し,データキャッシュには,共有データの一貫性を保つ更新型キャッシュを採用した。更新型キャッシュは,共有データの更新時に他で共有されたデータも更新するので,通信が容易に実現できると言う利点があるが,更新毎にバストラフィックが発生すると言う欠点もある。そこで,我々は,更新型キャッシュのバストラフィックをできるだけ減少させて,システム性能を向上させることを主眼とした処理系を開発している。それは,通信によって共有されるデータ量を抑えるために,通信対象となるゴールの共有を回避する手法であり,主としてゴール通信の実装に特徴を持つ。一般にバス結合によるマルチプロセッサ上で処理系等を実現する場合、バストラフィックが性能を決定する主たる要因の一つとなる。本稿では,上記の処理系の有効性を確認するために,バストラフィック等の観点から評価を行った。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-02-25
著者
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