用例翻訳の為の対訳例からの自動的翻訳パターン抽出の一手法
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概要
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近年、Example-Based Approach(EBA)を用いた翻訳手法が盛んに研究されてきている。EBAをトランスファー処理に用いるシステムとして[4,6,7]などがあるが、これらの手法では翻訳パターンとして解析木のペアを用いるため、翻訳パターンの収集が容易とは言えないのが現状である。また、従来の手法による翻訳システムにおいてもやはり翻訳規則を収集するのは人手に頼ることになり、同様の問題を抱えていると言える。一般に翻訳パターンの収集方法には、(1)多くの翻訳例を収集しその中から発見的に翻訳パターンを見つける方法と(2)誤った翻訳結果と正しい翻訳結果とを比べてその差から翻訳パターンを見つける方法の二つがある。本論文では、後者の手法を機械的に行なう方法について提案する。翻訳システムMTがあり、入力文S_sが与えられた時MTの出力をS_t、正しい翻訳結果をS_cとする。また、S_s,S_tの依存構造D_s,D_t及びD_s,とD_tの間の対応関係はMTにより得られているものとする。この時、差分から翻訳パターンを得るプロセスは以下の3つの部分から構成されことになる。(a)S_cの解析木D_cを得る。(b)D_sとD_cの間に対応関係を見つける。(c)D_sとD_tの対応関係とD_sとD_cの対応関係とを見比べて必要な部分を翻訳パターンとして取り出す。(a)(b)に関しては[2,5,1]などの研究がある。本論文では、(a)の解析を除いた(b)(c)に関する手法について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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