信念遷移規則に基づく対話処理機構について : 対話における主体の発話戦略とその計算機構
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概要
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データベースの質問応答から始まった対話研究は、プランニング(及びプラン認識)という概念を利用することにより、対話の形式化を進めると共に、説明することができる特徴を増やしてきた。これらの研究は、静的世界を仮定したプランニング、及び受動的な主体を前提としていた。静的世界を仮定するとは、単一のプランニング主体のみによって、環境が変化することを、また、受動的な主体とは、相手の目標の達成を援助することを目標とする主体のことを意味する。近年、自分で目標を持ち、それを達成するために活動する知的な主体(例えばロボット)について関心が寄せられている。このような知的な主体を実現するためには、動的世界における能動的な主体の振舞について研究する必要がある。動的な世界では、主体は不十分な情報の下で行動することを強いられる。これはまた、主体の行動が、目標達成には不十分であったり、失敗し得ることを意味する。能動的であるためには、世界から得られる情報を、自分の目標の達成にいかに使うかを考える必要がある。本論文では、動的世界における能動的な主体としての人間の、実際の対話における発話を調査し、それがどのように表われているかを指摘する。さらに、その特徴を実現するための計算機構について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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