論理合成システムの統計的制御

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論理合成システムは、合成性能をより高めるために、様々なアルゴリズムに基づく豊富なコマンド群、オプション群を用意する傾向にある。この結果、全体としては高機能ではあるものの、これら機能を使いこなすためには、複雑なノウハウが要求され、利用者の負担増加を招いている。また、通常の利用者は、複雑なコマンド列を作成することができずに、典型的なテンプレートに頼った合成を行うことになり、論理合成システムの豊富な機能を利用し尽くせない現状にある。そこで、筆者らは、利用者の介在なしに、利用者の要求性能を満たす合成結果が得られるように合成プロセスを実行制御するシステムの研究を行っている。この合成制御システムは、合成手順に関する知識と、各種パラメータを違えたコマンド実行に関する統計データを持って、新たな合成要求に対して統計的判断を基に最終合成結果を予測し、最も利用者の要求を満たしそうなコマンドを逐次選択して実行を進める.利用者のシステム制御に関する負荷を減らすと同時に、合成システムの持つ標準的な実行手順よりも、面積/遅延特性に優れた回路の合成に成功している。以下、本稿では、制御問題のモデル化と、制御に用いた統計的予測手法について報告する。
社団法人情報処理学会の論文
1993-09-27

論理合成システムの統計的制御

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