多変量データの視覚化技法 : プラントグラフの提案
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概要
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ある事象の現状を把握し,そこから問題を見つけ出し何らかの改善行動をとるために,一般にその事象を色々な観点から多段階に評価することを行う。例えば, ある製品の出来映えを評価するために,その製品に対する評価項目をいろいろと用意し,ユーザに5段階で評価してもらうことを行う。このように,多くの項目を多段階に評価することによって得られたデータを『多変量多段階評価データ』と呼ぶことにする。多変量多段階評価データは,非常に主観的であいまいであり異常値や外れ値に相当するデータが多く混入していて信頼性が低く多くの変量からなり複雑であるという特徴を持っている。このようなデータに対して,統計理論上の前提条件(例えば無作為性,正規性,独立性,等分散性など)を仮定した論理的な解析(例えば多変量解析など)を行うことよって,問題を見つけ出そうとすることは,危険であり意味がない場合が多い。我々はこの多変量多段階評価データを,生データのまま視覚化することによって,人間の感性に訴え,人間の右脳に分析させて問題を発見するためのグラフ『プラントグラフ』を考案した。本論は,このプラントグラフの開発思想,定義,および適用事例について述べたものである。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
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