フロアプランにおける階層構造の最適化について

概要

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階層的レイアウト手法は大規模LSIのレイアウト設計に一般的に用いられている。その長所は、階層化により取り扱えるブロック数を大幅に増やすことができる点である。階層構造はレイアウトの品質に影響を及ぼす可能性があるにもかかわらず、従来のレイアウト最適化の研究は与えられた階層構造から最適レイアウトを求めようとするもの、もしくは取り扱う階層構造に制限を加えたものがほとんどであり、レイアウト最適化のために階層構造を積極的に変更する方法についての議論はあまりなされていない。階層構造の変更によるレイアウト結果の改善効果や、階層構造の変更によって配置を改善することが可能となることによるレイアウト結果の改善効果がどの程度であるのかは不明である。そこで前者の改善効果を調べるために、中間階層の有無による違いがレイアウト結果に与える影響を調べる実験を実施した。次に後者の改善効果を調べるために、レイアウト時に無効領域が生まれやすい階層構造を改良することによってどの程度面積改善に有効であるのかを調べる実験を実施した。本稿では両者の結果について考察する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01