フラッシュメモリシステムの評価
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概要
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近年情報機器の小型化・携帯化が進み、以前ではあまり考慮されることのなかったデバイスの大きさ、重さ、耐衝撃性などが大きくクローズアップされるようになってきた。また、携帯という面からバッテリ駆動が必要となり、システムの消費電力を抑えることが大きな課題となっている。フロッピーディスクやハードディクなどの2次記憶装置は、動作時には消費電力は2~3Wとかなり大きく、耐衝撃性も10G程度と非常に低い。そこでオンボードで書き換え可能な半導体不揮発性メモリであるフラッシュメモリが最近注目されている。フラッシュメモリを使用することによってHDDに比べ動作時の耐衝撃性は約50倍向上し、消費電力も1/20程度に抑えられる。しかしフラッシュメモリは利点ばかりではない。フラッシュメモリはオーバーライトができず、書き換えの際には必ず消去が必要となる。そして消去およびプログラムにはベリファイを必要とし、成功するまで処理を繰り返す。従って、性能的には書き換え速度がボトルネックとなる。本稿ではフラッシュメモリを2次記憶として用いるために、特に書き換え速度を向上する制御方式の検討および評価を行なう。また仕様には表れない消去回数およびプログラム回数を測定し、制御方式の評価に用いた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01