要求記述からオブジェクト構造による形式的仕様への導出について

概要

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ソフトウェアの規模はシステムの拡大にともない年々増加の一途をたどっている。当然ソフトウェア開発そのものも複雑になり、開発者は各段階でコンピュータによる支援環境を導入している。しかし、開発の初期段階である要求定義については、その要求が複雑かつ大規模なものになろうとも、その多くは手作業で行うため時間もかかり間違いも起こりやすい。ソフトウェア開発の初期段階において、要求者の要求を不足なく抽出し、的確な仕様を迅速に作り上げ、後の設計・実現段階へ正確に送り出すことは、要求者と開発者との意志疎通のため非常に重要である。本研究では、要求記述から、要求者にも分かるよう形式的に図式化された要求仕様を自動的に生成するシステムを検討した。コンピュータによる支援環境として実現するため、手法の制約条件や問題点を調べ、解決案を導いた。特に、要求記述から規則に沿った単語抽出を行う具体的な手順や、要求記述から抽出した単語の格付けに基づいてオブジェクトやオブジェクト間の関係を導き出す規則の解明に重点を置いた。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01