推論システムにおけるルール照合フィルタの並列化
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概要
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OPS5で代表される前向き推論型プロダクションシステムの高速化技法として,RETEアルゴリズムやTREATアルゴリズムが良く知られている.これらアルゴリズムは,プロダクションシステムの推論メカニズムにおける照合過程を効率良く実行するためのものであり,McDermottが提案した照合過程のためのルール照合フィルタの機能を実現している.実際のインプリメンテーションでは,一般に,ルール照合フィルタはルールコンパイラーを用いて,ルールの条件部からある種のネットワークを構成することにより実現される.最近では,推論をさらに高速化するために,これらアルゴリズムの並列化が研究されている.元来,OPS型プロダクションシステムの実行メカニズムにはかなり多くの並列性が内在していることが良く知られている.例えば,D.Kalpらは,RETEアルゴリズムにおける内部メカニズムを並列化した並列化OPS5を試作している.筆者らは,Prolog上で論理型言語の利点を生かした高速なルール照合フィルタ(LHSフィルタと呼ぶ)を実現している.LHSフィルタは,並列論理型書語(例えば,GHCやKL1)等を用いることにより,効果的に並列化することが可能である.本稿では,GHCの並列機能に基づくLHSフィルタの並列化について論じる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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