77kV系統復旧支援エキスパートシステムの開発 : 大規模問題へのオブジェクト指向知識表現の適用

概要

論文の詳細を見る
電力分野では、系統の大規模・複雑化、経験豊富な運用者の減少、経験機会の減少によるエキスパート育成の困難等を背景として、供給信頼度を向上させるべく復旧操作の自動化が強く望まれている。その有効な手法として、経験や判断を工学的に実現できる知識工学に着目して、そのエキスパートシステム(以下ES)化が鋭意研究されている。ここで対象とする77kV系統の復旧方法は、電圧階級の高い基幹系統に比べてリレー(以下Ry)の選択遮断機能が不十分、送電線にT接続されている配電用変電所、特高需要家の数が多い等の特徴から複雑になっている。そのため、復旧方法を判断する知識は、複雑・膨大になり、単にプロダクションルールで表現すると知識獲得、検証、保守に膨大な労力がかかり、管理しきれなくなるのが現状である。筆者らは,実際の給電運用に携わる経験豊富な運転員の知識を収集し、それをオブジェクト指向知識表現することによって、支店給電所での故障時77kV系統復旧支援ESを開発した。本論文では、このような大規模・複雑な判断知識を必要とする復旧手順作成業務のシステム化において、オブジェクト指向知識表現の有用性を中心に本システムについて報告する。[figure]
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-09-04

77kV系統復旧支援エキスパートシステムの開発 : 大規模問題へのオブジェクト指向知識表現の適用

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク