幾何学習支援ツールの設計指針
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概要
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日本アイ・ピー・エム/東京基礎研究所/教育システムでは,"数学学習環境支援システムLETSMath(参考文献[1],[2])"に続き,パーソナル・コンピューターを利用した幾何学習支援ツール"LETSMath/GeoBlock"を研究・開発している。"LETSMath/GeoBlock"は主に関数とグラフを中心とした中学校・高等学校における数学学習用の道具という位置づけで研究・開発を行った。令回の"LETSMath/GeoBlock"は,"LETSMath"と同じ設計意図,すなわち「先生,生徒が数学の教授,学習活動の中で積極的に使用できる,コンテント・フリー型の学習支援システム」という考え方を持つが,対象を幾何の領域としたものであり,中学校の平面幾何,及び新学習指導要領における高等学校の数学Aなどでの実際の使用を考えている。GeoBlockは,先生に対しては,各先生自らのアイデアをもとに,幾何の授業用・演習用の教材を,短時間で簡単に作成し,また授業中に動きのある幾何図形を効果的に提示する機能を提供する事を目的としている。また,生徒に対しては,自分自身で図形を「描き」,「変形し」,「測定・観察する」過程にお いて,例えばパズルを解いたり,積み木を積み上げたりする時のような,積極的,具体的,そして創造的な思考を通して,幾何学的な意味,定理,公理を発見し,確認し,納得するための道具としての機能を提供する事を目指している。本稿では,上述のようなコンピューターによる学習支援道具を,幾何の分野に於て実現する際の,設計指針を述べるとともに,特徴的な機能についてふれる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
-
宇土 正浩
日本アイ・ビー・エム
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宇土 正浩
日本アイ・ビー・エム株式会社:東京基礎研究所
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日高 一義
日本アイ・ビー・エム株式会社
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赤石 雅典
日本アイ・ビー・エム株式会社
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中山 恭輿
日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所
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佐貫 俊幸
日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所
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日高 一義
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
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日高 一義
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所ビジネスサービス・リサーチ
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赤石 雅典
日本アイ・ビー・エム株式会社:東京基礎研究所
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佐貫 俊幸
日本アイ・ビー・エム株式会社
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宇土 正浩
日本アイ・ビーエム(株)
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