共有メモリ結合マルチプロッセサにおけるKL1向きガーベジコレクション : MRBを用いた最適化と並列実行

概要

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我々は、並列論理型言語KL1を高速に実行する並列推論マシンPIMを開発中である。KL1は、副作用を持たない言語であるため、システム全体での処理能力向上のためには、効率の良いガーベジコレクション(塵集め:GC)の実装は不可欠である。このため我々は、既にMRB方式という実時間GC方式を提案しているが、MRB方式では、すべての塵を実時間で回収出来ないため、一括型GCと併用する必要がある。PIMはクラスタを用いた階層構成で、クラスタ内の要素プロセッサ(PE)は共有メモリ/共有バスで接続される。各PEは、コピーバック方式の一貫性キャッシュを持ち、メモリアクセスの局所性が高い場合には、バス競合を抑えることができるように設計されている。一括GCを高速に実行するためには、クラスタ内の全てのプロセッサでGC処理を並列実行すればよい。しかし、一括GCは基本的にメモリアクセスに局所性がないため、キャッシュミスによる共有バス獲得待ちが頻発し、思うように台数効果が得られないことが予想される。そこで、一括GCの並列実行で台数効果を稼ぐためには共有バスを出来るだけ使わないことが特に重要である。本稿は、この方針に基づいて設計された一括GCの並列実行に関して述べたものである。
社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16

共有メモリ結合マルチプロッセサにおけるKL1向きガーベジコレクション : MRBを用いた最適化と並列実行

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