新しいプロセッサのためのクロス統合デバッガ
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概要
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近年,コンピュータ・アーキテクチャは,仮想記憶やキャッシュなどをアーキテクチャに取り込むことにより複雑化している.このため,新しいアーキテクチャをもつ計算機を開発するということは一般に困難な作業である.従来,ハードウェアの開発のためにはICEが主として使用されてきた.これは,既にアーキテクチャが決定されたプロセッサの応用システムを開発するには有効な手段であるが,新しいアーキテクチャを開発する手段としては融通性がない また,高速のICEを短期間に開発するのはプロセッサの開発以上に困難な作業で,プロセッサの高速化とともに不可能になりつつあるため,新しい方法を考える必要があった.このため,筆者等はAIP(AIプロセッサ)開発のために,バックエンド・プロセッサという開発形態を採用し制御デバッグ手段として本稿に述べる強力なクロス統合デバッガをホスト・プロセッサであるAS3000上に開発した.ハードウェアとしても,このようなデバッガの存在を設計時から想定し,必要なハードウェアの外部からのアクセスを可能としている.このデバッガはハードウェア,マイクロコード,プログラムの全てを対象として,統一的にデバッグを行なうことができる.このため,ハードウェアの動作検証とともに,OSの開発に対しても強力なツールとなっている.また,OSのソースコード・デバッグのためのクロスdbxも本デバッガのハードウェア・アクセス機能を用いて実現されている.さらに,シミュレータとも組み合わされ,同じユーザ・インターフェースでハードウェアとシミュレータの両方を使うことができるようになっている.図1にデバッガ関連のソフトウェアの関係を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
-
斎藤 光男
(株)東芝セミコンダクター社
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前田 賢一
(株)東芝研究開発センター
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木南 英志
東芝ソフトウェアエンジニアリング(株)
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斎藤 光男
東芝
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斎藤 光男
株式会社東芝総合研究所
-
斎藤 光男
(株)東芝
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前田 賢一
(株)東芝
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斉藤 光男
(株)東芝
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