CADシステムへのプラント装置系統図自動入力の実用化
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概要
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近年,CADシステムへの図面入力時間短縮を目的として図面入力システムに対するニーズが高まっている。富士通(株)と日揮(株)は,プラント装置系統図自動入力システムを共同開発し,従来のCADシステムに比べて図面の入力時間を1/3に短縮でき実用化レベルにまで達した。本システムは,石油精製プラントなどで使われるP&ID(Piping and Instrument Diagram)を入力図面としている。この図面はプラント設備の構成,仕様,制御方式などをライン,文字,シンボルで記述しており,プラントの全容を系統図の形式で表現する論理型図面である。また,通常の図面と比較すると,(1)A0,A1サイズの巨大図面である,(2)文字(1図面当たり4000個)が多い,(3)シンボルの種類(350種)および個数(1図面当たり600個)が多い,(4)ラインとシンボルの接続が複雑である,という特徴をもつ。これらの要因によりCADシステムへの入力時間が非常に長く(A0図面で15時間),一方,自動入力も難しいとされていた。本稿では,開発システムと実用化する際の工夫点について報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16