高速フォン・シェーディングの新方式とマッハバンドの除去
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概要
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コンピュータグラフィックスのレンダリングでポリゴンのシェーディングの方式として,Phongシェーディングが有力であるが,これは,各点での法線を求める際に平方根の計算が必要であり,リアルタイムのシェーディングは困難であった。Phongシェーディングの高速化の手法として,Duffにより,平方根の計算にルックアップテーブルを用いる手法か提案され,またBishopにより,Taylor展開を用いる手法が提案されている。後者は速度の点では有力な手法であるか,誤差のために本来のPhongシェーディングに比べひどいマッハバンドを生じてしまう上に,前処理の計算が複雑である。Bishopと同様にx, yについての多項式展開ではあるが,簡単でより精度のよい展開方式によるPhongシェーディングの近似方式を考案した。この方式は,法線を法線空間内での3次曲面として近似しており,これをさらに一般化することで,Phongシェーディングでは取り除くことのできなかったマッハバンドを除去できるシェーディング方式が得られることを示す。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16