階層的データ構造とオブジェクト表現にもとづく図形処理パッケージ
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概要
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最近,図面や文書の自動読取り技術は飛躍的に向上したが,その認識アルゴリズムの開発は依然として対象に応じたヒューリスティックな方法がとられている。これらの認識アルゴリズムにおいては,たとえば「ある領域に含まれる点すべて」とか「ある閉曲線の周囲長」という表現が頻繁に必要となるが,それを一般的に記述する適当な手段がなかった。そこでわれわれは図形の取扱いが簡便で,かつ特徴抽出や各種の演算が記号処理として表現できるような図形処理パッケージをLisp上に開発し,大型計算機,WS,パソコンにインプリメントした。開発にあたっては(a)図形の内部表現形式などを使用者に意識させない,(b)処理時のメモリ(セル)消費量を少なくする,(c)処理関数の数は最小限にとどめる,などを方針とした。これらの実現のために,位相構造に基づいて図形を一意に表現する階層的データ構造,図形集合に対する各種の射影,個々の処理関数を隠蔽するオブジェクト指向の概念などを取り入れた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
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