順序つき階層構造の三次元視覚化手法の提案と評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年,大規模な情報の管理や利用を支援するアプリケーションが要求されている.この要求を解決する方法として三次元ユーザインタフェース(3DUI)を用いたシステムが注目されている.奥行きの表現を利用して作業空間を拡大できるからである.大規模な情報は階層的に管理されている場合が多い.階層構造を持つ情報の三次元視覚化を行なう手法としてCone Tree[1]が知られている.Cone Treeでは3Dグラフィックスとインタラクティブアニメーションを用いてユーザの認知的負荷を軽減し,大規模な階層構造情報の利用を可能にするとRobertsonらは主張している.3Dグラフィックスやインタラクティブアニメーションは3DUIの基本的特質の側面をとらえるものとして重要だと考えられる.しかし,Robertsonらはこれらを用いる有効性について実験などによる具体的な確認を行なっていない.土本らは被験者に指定のノードを探索させる実験によりこの確認を行なった.本稿では,Cone Treeを用いて3DUIに関する実験を行なった過去の経験から,情報の探索時におけるCone Treeの問題点を指摘し,この問題点を解決する三次元視覚化手法としてSpiral Treeを提案し,その評価を行う.
- 1995-09-20