属性文法を基にした制御系向け階層型プログラミング(1)
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概要
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ソフトウェアに対する要求の正当性や実現可能性を高める手法の1つとして操作的手法が利用されることが多く、これまでにも操作的手法に基づく要求定義法、たとえばプロセスモデルに基づく手法、状態遷移モデルに基づく手法等が提案されてきた。これらの手法に基づく仕様記述言語は記述性に優れ、システムの動的ふるまいを記述しているという点では比較的実行に有利である。しかし、ソフトウェアの保守作業時に問題となる仕様の可読性については必ずしも優れているとはいいがたかったり、大規模システムに適用する場合、仕様を記述する段階で抽象化やモジュール分割法といった別の方法論の適応が必要になるといった問題がある。そのため我々が記述対象とする制御システム、すなわち制御対象がどのような状態にあるかを判断し、その状態に応じて次の動作を決定するシステムの記述には適切ではない。一方、コンパイラの記述に用いられる属性文法を基にした仕様記述言語は可読性と表現性をプログラムに与えてきた。これは文法構造と属性が本質的にもっている性質である。属性文法は単にコンパイラの記述だけではなく、階層的な構造をもつ様々なアプリケーションプログラムの記述への試みもなされてきている。そこで、我々は有限状態機械としてモデル化できる制御対象について、HFPの計算モデルに基づき属性文法を制御システム向けに拡張した実行可能(またはプログラムの自動生成が可能)な仕様記述方法の提案を行う。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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中川 裕之
キヤノンソフトウェア株式会社システム研究所
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冨樫 陽太
キャノンソフトウェア株式会社システム研究所
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白倉 隆雄
キヤノンソフトウェア株式会社システム研究所
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白倉 隆雄
キャノンソフトウェア株式会社 システム研究所
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中川 裕之
キャノンソフトウェア株式会社 システム研究所
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