カオス時系列刺激入力に対する神経膜応答
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概要
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神経系では多数の細胞が結合し、インパルス活動時系列信号により情報が伝搬されるので、刺激に対する神経膜での神経活動の符号化様式を理解する事が重要である。神経情報変換過程では膜でのイオンチャネルの特異性が重要な働きを担っており、Hodgkin & Huxleyは神経膜興奮現象を非線形連立微分方程式でモデル化した。近年、非線形非平衡的性質を持つ神経細胞がカオス的活動をする事が、軟体動物等を用いた細胞内電位測定や、嗅球での集合電位のカオス的応答の検定等から電気生理学的に報告されている。従って、この様なカオス的振る舞いをする細胞の活動電位が、結合する他の細胞への入力にもなる。今迄、正弦波や周期性パルス刺激に対する神経膜の応答が数値解析的にも調べられてきたが、本論文では、特に、カオス性パルス時系列刺激に対する膜応答のシミュレーション解析を行った。その結果、カオス性時系列入力が周期性刺激に比較して、『膜の発火活動の緩やかな制御と、低刺激強度に於ける膜活動の高進』の性質が有る事が判ったので報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-03-15
著者
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