固有値方程式の並列解法
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概要
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いままで、永年方程式det(E-H)=0 (1)を解くためにいろいろな方法が考えられてきた。有名なヤコビ法は、非対角要素がゼロとなるように2次元平面上での回転を繰り返すもので、対角要素のみが残った場合、それらは固有値である。この方法は、直列解法と呼んでよい。これに対し、本論文では、すべての固有値を並列に求める方法を提唱する。この方法は2つのアイディアに基ずいている。まず(1)を分散式の形Σ__i<c_i>/<E-ω_i>=1 (2)に書きあらわす。c_iの具体的な形とその求めかたは参考文献1に書いてある。次に(2)でω_iは固有値Eの漸近値であることに注目し、Eの全領域を-∞<E<ω_1,ω_1<E<ω_2,・・・,ω_<n-1><E<ω_n,ω_n<E<∞のn+1個の小領域に分け、Eを全領域に走らせる。IIで述べる方法に従って各小領域で並列に計算すると固有値が速やかに間違いなく求まる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-03-15