NSシステムにおけるTVD機能
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概要
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航技研では昭和62年2月、中核に科学技術用超高速計算機(SHPと略記)を据えた数植シミュレータシステム(NSシステムと呼称)を導入し、最大1GBの主記憶量を使用する先進的な大規模数植シミュレーションを行っている。NSシステムは疎結合複合計算機システムの構成とし、M780(FEPと呼称)をグローバルプロセッサ、VP-400(SHP1と呼称)およびVP-200(SHP2と呼称)をローカルプロセッサとしている。SHPはベクトル計算機であり、ベクトル化率の高いプログラムの処理には超高速性を発揮するが、ベクトル化率が低いプログラムに対してはそのハードウェア性能を活かすことができない。このため、NSシステムではSHPはベクトル化率が高い数値シミュレーション実行ステップ(SHPステップと呼称)の処理に専念させ、SHPステップの処理の前後に実行すべきスカラ処理ステップの実行システムをFEPにスケジューリングしている。また、FEPではジョブの入出力スプール処理、会話型処理、データベース処理、および図形・画像処理等を行っている。このようにNSシステムでは多種多様な処理形態でシステムを運用しているので、ユーザにシステム内のジョブの混雑状況がどのようであるか、また各ユーザの投入したジョブがシステム内でどのような状態におかれているかを、判り易く編集したテレビ画面を用意している。本稿はこのために開発したTVD機能について述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
著者
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