振動形触覚ディスプレイの開発 : 第3報 なぞり運動に同期した表示法の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
仮想現実感生成技術において触知覚を呈示するデバイスとしては、物体をつかんだり、触れたりしたときの力覚の表現を目的とするものが多く、物体表面の微細な性状に基づく面の質感を表現するようなデバイスに関しては、開発が未だ十分に行われていない。著者らは二次元的に広がる物体表面の質感を表現することを目的として、振動刺激を面状に発生する振動形触覚ディスプレイを開発した。本装置では触覚刺激を与える手段として、図1のように二次元的に配置された振動ピン(直径0.5mm)を用いている。各ピンは、感覚の受容感度が最大値付近となる250Hzで振動し、この振動を指の運動や表示すべき仮想物体の表面性状等と関連させて様々なパタンでオン・オフすることによって、この18×8mmの振動面(触覚情報の表示面)に触れあわせた指先の皮膚に触感覚を表示する。振動ピンの振幅変位は約80μm程度となっている。[figure]触覚ディスプレイは載せられた指の動きに伴って移動し、この動きと同期してCRTに表示された指のCG画像も移動する。指のCG画像が仮想物体を表す像と重なると、触覚表示面に振動刺激が発生し、被験者はあたかも指先で物体表面をなぞったような感覚を得る。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-03-07
著者
関連論文
- 第5回大会報告
- 振動形触覚ディスプレイの表示手法の研究
- 振動形触覚ディスプレイの開発 : 第3報 なぞり運動に同期した表示法の検討
- 仮想音源の定位精度に関する研究
- 超小形ひずみゲージによるモードI応力拡大係数の実験解析法
- 超小形ひずみゲージによるき裂を有する帯板の面外曲げ応力拡大係数の解析法 : 第1報,片縁および両縁き裂の解析