分散ソフトウェア開発用ツールキット : ライブラリ
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概要
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分散ソフトウェアの開発では, 多くの場合, ネットワークにわたるプロセス間通信を実現するために, 比較的低水準ないし柔軟性を欠くアプリケーション・インタフェースしか利用できないことが問題である。著者らはこれに対し, Unix上のC++を使ったプロセス間通信のための, 抽象化されたインタフェースを提供するDOL(Distributed Objective Language)/C++ライブラリを試作した。本ライブラリの開発では, 柔軟かつ簡単で直感的な外部仕様を目指した。この目的のため, 演算子の多重定義などC++言語のsyntax sugar用コンストラクトを活用し, また出来る限り資源の管理を自動化することを試みた。本ライブラリは実装のために遠隔手続き呼び出し(RPC)を利用しているが, その詳細はプログラマから隠されている。本ライブラリを利用するプログラムではただ, 通信者型d-Corrないし伝達者型d-Messengerの変数を宣言し, それを送信者ないし受信者とするだけで, プロセス間でメッセージを送受できる。以下ではまずメッセージ型d-Messageの本文を構成する汎用データ型d-Dataについて述べる。次に通信者型と伝達者型, 及び通信の方法について述べる。最後に, その応用であるプロセス型d-Processについて簡単に述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-03-07
著者
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