時間概念を導入したVPL推論システムの提案
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概要
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近年、ネットワークの監視、故障診断やプラントの制御、およびロボティクスなどの実時間性を要求する領域がエキスパートシステムの適用分野として注目を浴びている。これらの領域ではエキスパートシステムがとりあつかう対象世界の知識が時間によって刻々と変化することが特徴である。このため、実時間領域を対象としたエキスパートシステム構築ツールでは時間に関する知識を表現、利用できる手段を提供することが重要な要求条件である。この要求条件を満たすためには以下の2つの機能が必要である。(1)時間を表現し、それに基づいて推論する機能(2)ある制約時間内で解への最適な推測を行う機能(1)は最近の知識表現での主なテーマであるので、活発な研究が行われている。しかし、(2)に関してはあまり研究がなされていない。本稿では(1)、(2)の機能を持つエキスパートシステム構築ツールを実現するためのアプローチとして、Allenの時区間論理をベースとする時間概念を導入した、VPL(Variable Precision Logic)による推論システムについて述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1988-09-12
著者
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石川 裕司
セコム(株) セコムis研究所
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斉藤 宗昭
セコムis研究所 人工知能研究室
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田内 康之
セコムIS研究所 人工知能研究室
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田内 康之
セコム(株) セコムIS研究所
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斉藤 宗昭
セコム(株) セコムIS研究所
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