プロダクションルールシステムにおける不完全述語処理
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概要
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プロダクションルールシステムにおいて、ルールは一般に「もし<条件部>ならば<結論部>」の形式で記述される。この<条件部>には比較式などの、ルールが成り立つための条件を記述する。通常、比較式は「変数比較演算子定数」の形をしている。しかしながら、このような比較式だけでは条件を一つ一つすべて記述しなければならないため、柔軟な知識処理をすることができない。このため比較式だけではなく、述語表現をプロダクションルールに採り入れ、推論時にワーキングメモリ上に生成した述語と、条件部の述語とのマッチング処理を加えることによって柔軟な知識表現ができるようにする。述語表現の特徴は、述語変数を用いて一つの述語表現が複数の述語とマッチすることができる点である。本稿では、述語表現を採り入れたときの手法として、バックトラッキング時の戻り位置を記憶しておくためのアドレススタックを用いた、述語変数の処理についてC言語上での実現した結果を述べる。
- 1988-09-12