集合および関係演算に基づくプログラミング言語Rの基本機構について
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概要
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我々は、集合および関係演算に基づく汎用プログラミング言語Rを設計・開発中である。この言語では、全てのデータオブジェクトを集合物であるとみなし、プログラムの作成過程を、集合の要素間の関係演算として捕える。こうすることにより、プログラム上での手続きの順序をあまり考えなくても良くなる。手続きの順序、すなわち、タイミングの問題は、人間にとって非常に不得意な分野であり、プログラミンク効率の向上、バグ発生率の低下が期待できる。要素間の関係として非手順的に表現されたソースプログラムは、その集合演算に対応する高速なアルゴリズムに変換される。この言語の狙いは、[1]プログラムの持つ動的な構造--特にオブジェクト指向の持つ非常に動的な構造を、その記述性を低下させずに静的な構造で表現する方法論の開発。[2]アルゴリズムの自然な表現方法の研究。[3]高度に抽象化されたプログラミング環境におけるデバッグ手法の開発。などである。また、Rはプログラムの記述に関して、単にアスキー文字列にこだわらず、プログラマの感覚に合せた自由な記号を用いるようにしている。従って、エディタを含めたRの支援ツールは、既存のものが使用できず、新たに構築しなければならない。それに関しては、次の発表(2d-2)で述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
-
内田 智史
青山学院大学理工学部経営工学科
-
間野 浩太郎
青山学院大学理工学部経営工学科
-
木村 英一
青山学院大学理工学部経営工学料
-
間野 浩太郎
青山学院大学
-
木村 英一
青山学院大学理工学部経営工学科
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