データ駆動計算機における静的負荷分散方式の検討
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概要
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データ駆動計算機はプログラムの持つ命令レベルの並列性を自然に抽出できることか特徴である。しかし基本プロセッサ(PE)の台数に対してプログラムの並列性が十分にない場合には、得られた並列性を各PEに効率よく分散する必要がある。負荷分散は、実行時に行う動的なものと実行以前にコンパイラによって行う静的なものに分けちれる。データ計算機では各命令を発火させるためのトークンの対はそれぞれ同じPEに向かわねばならないため、動的な負荷分散ではオーバーヘッドが大きくなる。また、動的な負荷分散では局所的な情報のみを利用するのに対し、静的な負荷分散ではプログラム全ての情報を利用することができる。これらの点から静的な負荷分散方式が有効である。本問題と類似した問題としてマルチプロセッサシステムにおけるスケジューリング問題では各タスクを実行するプロセッサと実行順序を決定する。しかし、データ駆動計算機では発火条件に定まり、実行順序をスケジューラが指定できない。このために、これらのスケジューリング問題をは異なったアルゴリズムが必要となる。本報告ではループを含むプログラムに対し、PE間の通信時間を考慮に入れたデータ駆動計算機の静的負荷分散方式について検討する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
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