化学式から立体模型の生成、その2
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概要
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この報告は、我々が開発したシステムをもとに、化学グラフから分子やイオンの立体模型を作成する手法について述べる。化学グラフとしては、先立つ報告の化学式入力に加えて、画面上の編集加工で生じたものも含む。ここで展開される手法は、化学者の立体座標推論過程をプログラム化したものである。化学グラフから立体模型作成プログラムとしてQuantum Chemistry Program Exchange No.135 MLBDがあるが、これは原子の種類、結合タイプ、環構造に大きな制限があり、これを解決することを目的としている。なお我々のシステムでは化学グラフはAdjancey Listの形で表現されている。化学者の分子・イオンの立体座標推論過程は、次のように整理できる。(1)分子・イオンにおける電子配置、結合タイプを推定する。(2)これにもとずき、過去の実験結果と照らし合わせ、各原子から出る結合の角度、原子間距離、二面角を推定する。(3)得られた推定値を満たす立体座標を試行錯誤で求める。この試行錯誤の原因は環構造や非結合原子間の衝突による。試行錯誤で取られる策は、既に知られている部分化学グラフの立体構造の利用や、原子間距離に比べ結合角・二面角が局所構造からはずれ易いという経験則の適用などである。これを定式化することによって環構造を扱えるようにした。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
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小出 昭夫
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所
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小出 昭夫
日本アイ・ビー・エム株式会社サイエンス・インスティチュート
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小出 昭夫
日本アイ・ビー・エム 東京サイエンティフィックセンター
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小出 昭夫
日本アイ・ビーエム(株)東京基礎研究所
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