チップフロアプランエキスパートシステムの検討
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概要
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現在、多くのVLSIが、スタンダードセル方式を用いて設計されている。スタンダードセル方式のレイアウト設計では、チップ-ブロック-セルという2段階の階層を用いる場合が多い。この設計法では、レイアウト設計は、各ブロックをチップ上に配置するチップフロアプラン処理と、ブロック内のセルの配置を決定し、配線を完成する配置配線処理に分割する事ができる。このうち、チップフロアプランは、幾つかの自動処理アルゴリズムが提案されており、著者らは、チップフロアプランシステムCHAMPを開発し、設計に使用している。しかし、現在の自動処理アルゴリズムだけでは、VLSIの設計者にとって、必ずしも充分良い結果が得られないため、会話処理機能を用いて最適化を計る場合が多い。会話的にフロアプランを行う際、設計者は各ブロックの機能や回路の構造などを意識して、後の配置配線が容易になるようにフロアプランを決定している。従って、フロアプランの自動設計の能力を向上させるには、機能等の論理設計段階の情報を取り入れて判断することが有効と考えられる。そこで、論理設計段階での回路構造等を用いたフロアプラン手法について検討し、そのプロトタイプを作成した。プロトタイプはエキスパートシステム開発支援システムKBMSを用いて記述した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01