炭化水素からL-グルタミン酸醗酵のスケールアップに関する研究
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概要
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炭化水素からの _L-グルタミン酸生産菌Arthrobacter paraffineus (KY 4303)を用いて炭化水素(C_<11>〜C_<15>)よりL-グルタミン酸醗酵に関するスケールアップの検討を5,300,2,000l醗酵槽により行なった。培養液中の油滴形状が培養経過と共に大きく変化し, 菌体生育と共に球形状から楕円形に変形し菌体は油相部のみに存在した。菌体生育速度, およびL-グルタミン酸生成量は培養条件が変化してもほとんど一定であるが _L-グルタミン酸生成速度は攪拌速度の増加と共に大きくなり物理的条件が大きく関与していることが示唆された. 酸素供給速度(K_d, P_m), 油滴径を種々なる条件下で培養した結果, L-グルタミン酸生成速度はK_d, P_mが大きく変化してもほとんど変化せず, 油滴径によって大きく変化し, 20ミクロン以下の油滴径の形態下で最大の生成速度を与えた。更に本結果をもとに5・300・2,000lの3種醗酵槽を用いてスケールアップを検討した結果, 単位液当りの攪拌動力, K_d, P_mよりも油滴径で良好な相関を示した。
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1974-02-25
著者
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服部 喜代次
京都大学工学部化学工学教室
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服部 喜代次
協和醗酵 東京研究所
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服部 喜代次
協和醗酵, 東京研究所
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横尾 修次
協和醗酵, 東京研究所
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今田 克
協和醗酵, 東京研究所
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今田 克
協和醗酵 東京研究所
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横尾 修次
協和醗酵 東京研究所
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