酪酸菌および"ブチル醗酵細菌"の蛋白分解活性
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概要
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酪酸菌ならびに"ブチル醗酵細菌"(アセトン・ブタノール菌および関連細菌)23株を用いて, それらの培養液中に存在する蛋白分解活性について検討した。トウモロコシ醪で培養した濾液中の活性をペーパー・ディスク法ならびにカゼイン-Folin法で調べた。用いた酪酸菌は, 極く少量のプロテアーゼしか分泌しないが, "ブチル細菌"のいくつかの株は, カゼインに対して強力な作用を示した。これらの活性の至適pHは5.6附近にあった。"ブチル細菌"の中でClostridium acetobutylilcum ATSS 10132 およびATCC 824 の2株が, この微酸性プロテアーゼの良好な生産菌であった。pH2〜3における酸性プロテアーゼ活性は"アセトン・エタノール菌"など2,3株で観察されたが, それらの活性が弱かった。前述の微酸性プロテアーゼ産生について, 2,3の培地を用いて検討した結果, 炭酸カルシウムを添加したトウセロコシ醪が最も適していることがわかった。
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1968-03-25
著者
-
土井 新次
合同酒精株式會社
-
土井 新次
名古屋大学農学部
-
土井 新次
名古屋大学農学部農芸化学教室
-
内野 不二
名古屋大学農学部
-
三浦 啓佑
名古屋大学農学部農芸化学科
-
内野 不二
名古屋大学農学部農芸化学科
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