林木のカルシウム代謝に関する研究(IV) : 遮光処理をおこなった場合のポプラ挿木苗におけるカルシウムの形態別変化について : (1)遮光処理、曝光処理の場合
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概要
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本報告は<45>^Caをトレーサーとしてポプラ挿木苗中のCaの形態別の変動を、遮光、曝光画処理のもとに調べたものである。結果の概要を示すとつぎのとおりであった。1.葉部において遮光処理の場合には遮光直後にF-1 : 減少、F-II : 増加、曝光処理の場合には曝光直後にF-1 : 増加、F-H : 減少の傾向を示した。これは前報の日変化の場合における変動と一致した。2.全countsの分布の割合から各部位の両処理にともなう変動をみると遮光処理で葉部 : 増加、葉柄部、樹皮部 : 減少、曝光処理ではそれぞれ反対の変動傾向が認められた。木質部では両処理による変動の差異は認められなかった。これらの事実から日変化の場合と同様にCaは光線量の変化によって葉部=葉柄部=樹皮部の開で流動することが推定された。3.一般に遮光処理の場合には曝光処理の場合に比して処理直後に急激な異化作用の起ることが認められた。4.1、2の結果から日変化によって現われるCaの特異な動きは光線遍の問題すなわち光合成作用と密接な関係にあることが予想された。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1965-09-25
著者
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