トドマツ・アカエゾマツ苗の光合成速度, 呼吸速度の季節変化
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概要
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生長期の大部分を通じてトドマツ苗(4年生)の呼吸速度およびQ_<10>はアカエゾマツ苗(5年生)より大きかった。伸長生長期には両樹種とも呼吸速度が高まった。光合成速度の季節変化は両樹種とも速度およびその推移に大きな違いがみられなかった。トドマツ苗伸長生長期の個体光合成速度は新枝葉の光合成速度の高まりと旧枝葉の光合成速度の低下が相殺し, ほぼ一定の速度を示した。トドマツ苗の光飽和点は生育初期と後期に高く, 生育中期は低くなったが, アカエゾマツ苗は逆の傾向を示した。光補償点はアカエゾマツ苗のほうが高照度側にあると考えられた。光合成速度の最適温度範囲はトドマツ苗で17〜25℃であり, アカエゾマツ苗では17℃以下とみられ, アカエゾマツ苗は低温条件で光合成速度の高い樹種と思われる。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1981-06-25
著者
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