生長量と標準木
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概要
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生長錐による生長量推定の方式を簡易にするために, 標準木の生長量をかんがえた。これはSTOFFELS, AやESSED, F.E.の手法とMEYER, H.Aのそれを併せ, それぞれの長所をとり, 短所をすてるように綜合したつもりである。かれらの対象はまづ単個の林分の生長量であるが, ここではそれらの集りとしての林(分群), よく似た樹種の, 林令の区々な数多くの林分群の全域を対象とした。そのため1林分では成立しがたいが, 林分群としては成立するようにおもわれる仮定をとり, それを積極的に利用した。生長量(率)は林分(→小班)としてよりも, 全林として第1に必要であるとおもうからである。次に, STOFFELS, ESSEDの標準木は, いわゆる"現実"標準木であり, 一種の有意抽出であつた。ここでは, おわりまで"仮想"標準木でとおし, そのため錐片の抽出を無作為化し, 林の全域にサンプルをもとめた。無作為抽出はMEYERの方式^<4)>をとつたことになる。"現実"標準木-有意抽出-では, とくに林令の区々な林分群では, また択伐林では, 同径異令の標準木をえらばなければならず, その抽出は厄介であろうし, それに蓄積調査と同時に, 錐片の抽出ができないという不便をおもうからである。そしてSTOFFELSらの標準木は, いわゆる林木材積式によつたが, ここでは, わが国でよく行なわれている2変数材積式(山本-SCHUMACHER式)をつかえるようにした。1変数材積式をいちいちつくる労をさけたかつたからである。かくして, ここに提案された方式によれば, 外業はMEYERまたは, わが国の現行法と同じであるが, 却つて内業では, はるかに手間を省けるだろう。錐片の平均計算だけが内業の主体であり, 煩雑な計算を必要とせないからである。なお, どの方式でもそうであるが, 最近の過去の直径生長を, 最近の未来のそれとするかぎり, 本法による予測にも, そのための誤差がともなうことはいうまでもない。公式 : Formula for forest increment P_V=(β+γ)P_<d*>ここで, with P_<d*>=<Δd>^^^-/d_* <Δd>^^^-=nΣΔd_i/n d_*=d^^-q q=λ^<1/(β+γ)> λ=v^^-/αd^^-^βh^^-^γ v^^-=V/N記号 : Symbols used P_V : 林の材積生長率relative increment of forest volume α, β, γ : 単木材積式(v=αd^β h^γ)の定数constants in a single tree volume equation of v=αd^β h^γ P_<d*> : 標準木の直径生長率relative increment of a diameter of the ideal tree Δd_i : 単木iの直径生長率, i=1,2,...., N. diameter increment of the i-th tree, i=1,2,...., N.<Δd>^^^- : 単木iの直径生長量の標本平均sample mean of a diameter increment per tree d_* : 標準木(材積平均木)直径diameter of the ideal tree (mean volume tree)d^^- : 平均直径mean diameter q : d_*の計算に必要な係数an artificial factor for the calculation of d_* λ : 材積平均木計算のための修正係数correcting factor for the calculation of tree mean volume v^^- : 平均単木材積tree mean volume
- 1961-01-25
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