リグニンの研究(第XXI報) : リグニン模型化合物としてのヴァニリルアルコールとピノシルビンの縮合生成物について
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概要
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酸性亜硫酸蒸解液中でヴァニリルアルコールとピノシルビンとを反応せしめて, 縮合生成物を単離し, その構造を推定した。縮合物自体の精製は困難であるが, これのアセチル化或はメチル化によつて, 夫々融点181〜181.5℃, 119〜120℃の結晶性物質を得た。縮合物のアセチル化, メチル化及びアセチル化物のメチル化によつて得られる各誘導体のメトキシル基含有量相互の関係から, 縮合物はヴァニリルアルコール2モルとピノシルビン1モルの脱水縮合によつて生成し, その結合位置は類似化合物の反応性から考えて, ピノシルビンの2個の水酸基の夫々パラ位であると推定される。
- 1953-10-25
著者
-
市野 元信
Faculty of Pharmaceutical Sciences, University of Tokyo
-
三川 礼
Kokusaku Co. Ltd.
-
中野 準三
東京大学農学部
-
右田 伸彦
東京大学農学部
-
市野 元信
Faculty Of Agriculture University Of Tokyo
-
右田 伸彦
Faculty of Agriculture, University of Tokyo
-
中野 準三
Faculty of Agriculture, University of Tokyo
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