カラマツ樹幹における連年成長量の垂直的分布と葉量, 枝下高との関係
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概要
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樹齢15〜75年生カラマツ標本木の樹幹解析資料を用いて, 樹幹に沿った各相対高ごとの幹材積連年成長量を求め, 梢端から積算した積算幹材積連年成長量と, 同じ相対高で区分求積された幹材積とを対比したところ直線関係が成立した。両者に直線回帰式を当てはめ比例定数L_<vi>を各標本木について計算した。また, 同じように幹断面積連年成長量を求めて幹断面積と対比したところ同様の結果が得られ, 比例定数L_<gi>が求められた。1)これらの比例定数L_<vi>およびL_<gi>は樹幹に沿った幹材積連年成長量および幹断面積連年成長量の垂直的配分状況を示すものと考えられた。2)これらの比例定数を用いることによって, 林木の枝下高や枝下高率, 葉量あるいは葉の幹生産能率の違いなどによる連年成長量の垂直的配分状況が異なることを明らかにすることができた。3)この結果を応用すれば間伐や枝打ちなどの施業技術によって連年成長量の垂直的配分を変化させることができるものと考えられた。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1996-08-16