山地用貫入試験装置の開発と実用化試験
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概要
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いわゆる動的貫入試験においては, 山地表層地盤(深さ2m程度)の土の強度に関する物理的パラメータとして, 標準貫入試験で求められるN値よりも機械インビーダンス密度Z_S^S=ρ・c(ρ : 密度, c : 縦波の速さ)を取り上げるほうが合理的である。土のZ_S^Sは, ロッドと土との接触面で生じる応力波の反射係数αから求められる。このため, 山地での使用に耐え, αを高精度で求めうる貫入試験機と動ひずみ測定器とを開発した。また, 土のZ_S^Sを精度よく求めるには, できるだけ土のZ_S^Sに近いZ^S値を有するロッドを用いるのが望ましい。このため, 現在入手しうる最良の材料として, 土のZ_S^Sの約30倍の値を有するマグネシウム合金(AZ31)を選定した。AZ31製ロッド, 貫入試験機および動ひずみ測定器からなる山地貫入試験装置を用いた実用試験の結果から, 土のZ_S^Sが約4%以内の誤差で測定可能となった。以上の事実から, この試験装置を用いれば, 山地斜面を構成する土層構造を土のZ_S^Sで定量的に解析できることになる。
- 日本森林学会の論文
- 1986-05-25
著者
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