北海道北部の土壌動物に関する研究(I) : 調査地概要と大型土壌動物相
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
森林生態系におけるいろいろな土壌動物の役割やそれら動物間の関係は, エネルギー, 物質循環の一端をになうものとして重要であることが明らかにされつつある。同時にいろいろな森林施業法による土壌動物への影響もまた重要な問題である。今回, われわれは北海道の北部(物満内)に位置し, 自然環境劣悪, 更新困難と思われるアカエゾマツ純林, 西士別のトドマツ人工林および置戸の針広混交天然林の落葉層・土壌中における土壌動物の個体数・現存量を調べた。大型土壌動物相は針広混交天然林において最も豊富であったが, 個体数および現存量は最も少なかった。一方アカエゾマツ純林とトドマツ人工林は互いによく似ていた。三地域とも個体数の多くは, ムカデ, ツリミミズ類によって占められていた。またこれを土壌の層位別にみると, 三地域ともA層に多くみられ, 特にトドマツ人工林では約70%(総個体数に対する)にも達した。
- 1970-09-25
著者
関連論文
- 北海道産ツリミミズ類の生態に関する研究 : I生態的分布
- 札幌付近の異なる土壌型草地における陸生ミミズ相について
- 草地土壌動物相の研究 : 第2報 採草地でのサクラミミズ(A型)の令構成
- 草地土壌動物相の研究 : 1.採草地の大型土壌動物の個体数および現存量の季節的変動
- 北海道北部の土壤動物に関する研究(III) : ツリミミズ類
- 北海道北部の土壌動物に関する研究(I) : 調査地概要と大型土壌動物相
- 北海道の天然林と人工林における土壌動物相
- エゾアカヤマアリのスーパーコロニーが他のアリの分布に及ぼす影響 : 石狩海岸での研究から
- 長良川河口堰が長良川下流域の底質および二枚貝に与えた影響
- 長良川河口堰と自然環境
- 40.森林生態系における土壌動物の役割について(会員研究発表講演)