森林遠望識別度と識別限界距離の算定法
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概要
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1.展望距離に応じた森林景観の明りょう度および変動傾向が確実にわかれば, 風致施業いて必要な計画範囲の決定, 集約度の加減, 施業法の選択などに1つの基準があたえられ, 森林風につ景計画の1つの基礎データとなる。2.森林遠望識別度や識別限界距離は, 時刻・気象条件によってたえず変動し, 変動幅の非常に広いものであって, 実測によって-計画に必要な-標準値をつかむことはむずかしく, 長期間の継続的観測を必要とする。それで実用的には, 毎日定時観測されている気象台の気象視程を利用して, これを基礎に算定するのが簡便である。3.それに役立つ算定方法を導きだすために, 一連の実測を行なった。松江市のある高層建築屋上から展望できる周辺の林地を, 毎日定時に1年間観察して, 森林の遠望識別度と識別限界距離の記録を集積した。4.これを同時刻に, 独立に観測されている気象視程と対応させることによって, 気象視程との相関関係をみいだし, 気象視程S_Mから森林識別限界距離D(および明視限界距離)を推算する算定式とノモグラムを作成した。その関係はD=aS_Mであらわすことができ, 係数aを実測から算出したのが表一3である。5.これによって各地で, その土地の気象視程の観測値が手に入るならば, 計算式かノモグラムから風景計画や森林風致施業に必要な計画データを算出することができるであろう。6.一例として松江気象台で観測された気象視程をつかって, その算定を試みた。
- 1964-08-25
著者
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