秋田地方で記録された高齢なスギ人工林の成長経過
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概要
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秋田地方のスギ人工林12林分の長期間にわたる成長経過を解析した。その内4林分では, 林齢25〜95年生までの約70年間にわたって同一林分の成長経過が記録されており, これは, 国内で最も長期にわたる人工林の観察記録であろう。林齢が83〜95年生であった最終調査時に, それぞれの林分の蓄積は約900〜1,800m^3/haであり, 総収穫量は約1,500〜2,400m^3/haであった。林齢60年生以降でも, 間伐後単木の肥大成長が増大することが観察されたことから, 高齢級でも間伐が有効であることが示された。各林分は過去に, 無間伐から強度の上層間伐まで異なった取り扱いを受けていたが, その違いを越えて成長経過は一定の傾向を示した。すなわち, 国内の他の地方に比べて初期成長が遅く, 逆に壮齢以上での成長が良いという晩生な特性であり, それは秋田地方のすぎ林林分収穫表の予測した傾向とほぼ一致する。調査林分の高い材積成長は高齢級でも持続し, 総平均成長量の明瞭な低下は最終調査時まで認められなかった。このことは, 現在の標準的な伐期である60年を延長することが, 少なくとも材積生産効率の点からは不合理ではないことを示すものである。
- 日本森林学会の論文
- 2000-05-16
著者
-
関 剛
森林総合研究所東北支所
-
大住 克博
森林総合研究所関西支所
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大住 克博
森林総合研究所
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森 麻須夫
元森林総合研究所東北支所
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桜井 尚武
林野庁
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斎藤 勝郎
元森林総合研究所東北支所
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佐藤 昭敏
元森林総合研究所東北支所
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大住 克博
森林総合研 関西支所
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関 剛
森林総合研究所北海道支所
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