森林作業研究における心拍数評価法の統計的検討
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概要
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森林作業研究に最適な心拍数評価法を特定することを目的として, 森林作業研究でよく使われている4種類の心拍数評価法を取り上げ, トレッドミルによる54人の被験者のオールアウトテストを通して, それらの評価値と酸素摂取水準との関連性, およびそれぞれの統計的特性を検討した。回帰分析の結果, いずれの心拍数評価法も酸素摂取水準と有意な直線相関を有しており, また, 46人の標準的な体力を持つグループにおいて, 各心拍数評価法ともにトレッドミルによる物理的負荷量と有意な相関係数および重相関係数を有していた。それゆえ, これらの心拍数評価法は生理的負担の指標として用い得ることが明らかになり, 個人差による影響も比較的少ないことが確認された。特に, 心拍増加数, 年齢による最高心拍数を用いた心拍水準と心拍増加率の3種類の心拍数評価法が森林作業研究に最適であると推奨された。また, 被験者数と測定精度の関係を調べたシミュレーションから, 上記3種類の心拍数評価法を用いて生理的負担の普遍性を論じるためには, 最低限でも3名以上の被験者が必要であり, 厳密に論じるためには5名以上の被験者を集めなければならないことが示唆された。
- 日本森林学会の論文
- 1997-02-16
著者
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