リス害を受けたスギ林の枯死木を除去する前と後の景観美評価分析の数学モデル
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概要
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台湾の森林で生じているリス害は林木の枯木をもたらし、森林の景観美にも大きく影響している。本論文は国立台湾大学実験林溪頭営林区のスギ被害林分を対象としてこの問題を研究したものである。被害程度の異なる20カ所を無作為に抽出し各種計測を行うと同時に、一般人、学生、林業家、森林レクリエーション専門家4人を1組として20〜30組に景観美の評価を依頼した。評価は現在および林相写真を対象として0点から10点まで評点を与えることとした。景観美評価のためのファジー集合を定義するメンバーシップ関数として4種の関数が吟味されロジスティック関数が最適な曲線として選ばれた。分析の結果、枯死木除去前の評点に関しては評価者の間に有意差はなく、現場と林相写真(スライド)による評点にも有意差はなかった。しかし枯死木除去後の景観美の評価では、一般人は林業家より評点は辛く、現場での評点はスライドによるものより低かった。林分構成値を独立変数とする景観美評価の回帰モデルは森林レクリエーション計画に有効であった。
- 日本森林学会の論文
- 1994-07-01
著者
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楊 栄啓
Dept. Of For. National Taiwan Univ.
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孔 繁浩
Dept. of For., Southern Illinois Univ.
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孔 繁浩
Dept. Of For. Southern Illinois Univ.
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