1 回の生理食塩水による気管支鏡下洗浄及び鉗子操作により消失した肺アスペルギローマの 1 例

元データ 1994-01-25 日本呼吸器内視鏡学会

概要

症例は73歳, 女性。1988年10月に右上葉の肺結核を発症。しかし, 薬疹の出現などにより服薬の中断があり, そのため排菌を繰り返した。その後右上葉に菌球が出現し, 喀痰よりガフキー2号がでたため1991年11月に当科4回目の入院となった。気管支鏡検査では右B^1と空洞との間に大きな交通を認め, 気管支鏡が挿入可能であった。菌球を直接観察でき, 空洞内を生食で洗浄し, 鉗子で菌球を崩した。薬剤アレルギーのため抗真菌剤は使用しなかったが, 約3ヵ月後の気管支鏡検査で菌球の消失を確認し, また, アスペルギルス沈降抗体は陰性化した。その後アスペルギローマの再発を認めていない。1回の機械的刺激だけで菌球が消失した要因としては, (1) 菌球が新しかったこと, (2) 空洞と気管支の間に大きな交通が存在していたこと, (3) 細菌感染の合併などが考えられた。アスペルギローマの治療には抗真菌剤だけではなく, 機械的刺激や喀痰融解剤の併用も有用と思われた。

著者

河野 茂 長崎大学医学部第2内科
浅井 貞宏 佐世保市立総合病院内科
原 耕平 長崎大学医学部第二内科
古賀 宏延 長崎大学医学部第二内科および関連施設
古賀 宏延 日本結核病学会抗酸菌検査法検討委員会
古賀 宏延 長崎大学医学部第二内科
古賀 宏延 東京専売病院
河野 茂 長崎大学医学部
荒木 潤 佐世保市立総合病院内科
増本 英男 佐世保市立総合病院内科
河本 定洋 長崎大学医学部第2内科
浅井 貞宏 佐世保市立総合病院
前崎 繁文 佐世保市立総合病院内科
河本 定洋 佐世保市立総合病院内科
前崎 繁文 埼玉医科大学感染症科・感染制御科
原 耕平 長崎大学医学部
前崎 繁文 埼玉医科大学病院感染症科・感染制御科
古賀 宏延 長崎大学医学部第2内科

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