気管内発育を示した転移性肺悪性黒色腫の 1 例

元データ 1983-09-25 日本呼吸器内視鏡学会

概要

悪性黒色腫の肺転移巣から気管支および気管内へ, ポリープ状に増生し, 呼吸困難を認めた例に, YAGレーザー治療を行なって改善をみた例を報告した。症例は60歳の男性で, 6年前に左鼻中隔の悪性黒色腫の手術をうけた。4年前より胸部X線上円形陰影が出現し, 肺転移の診断のもとに当科に入院。その後は外来治療をうけていたが漸次肺転移巣は大きくなっていた。昭和56年に入ってACNUにて治療を行なったところ, 一時腫瘍は縮小したが, 57年7月7日に発熱と喘鳴を訴え当科へ2回目の入院をした。7月14日には胸部X線上右無気肺像がみられ, 気管支鏡にて右主幹を閉塞する腫瘍が認められたため, 生検を行なったところ悪性黒色腫と診断された。レーザーの入手が遅れたため, INFやOK-432などの経気管支的腫瘍内注入を試みたが腫瘍は増大し, 気管内を充満するほどとなり, 放射線治療も併用したが効果がなかった。8月31日よりYAGレーザー照射を開始したところ自覚症状はなくなり, その後も総計21, 670Jの照射を行なって腫瘍は右主気管支内にまで縮小した。

著者

荒木 潤 長崎大学医学部第二内科および関連施設
岡 三喜男 長崎大学医学部第2内科
原 耕平 長崎大学医学部第二内科
斉藤 厚 琉球大学大学院医学研究科感染病態制御学講座分子病態感染症学分野
神田 哲郎 長崎大学医学部第2内科
斉藤 厚 長崎大学医学部第2内科
河野 謙治 長崎大学医学部第二内科
荒木 潤 佐世保市立総合病院内科
植田 保子 国立療養所長崎病院内科
植田 保子 長崎大学医学部第二内科
船津 龍 長崎大学医学部第2内科
植田 保子 国療長崎病院内科
中里 博子 長崎大学医学部第2内科
中里 博子 長大医・二内
原 耕平 長崎大学医学部
荒木 潤 長崎大学医学部第二内科

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