肺門部早期肺癌に対する光線力学的治療法(肺門部早期癌の診断と治療)(第 18 回日本気管支学会総会特集号)
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概要
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内視鏡レーザー治療, 特にPhotofrinと低出力レーザーを用いた光線力学的診断治療法は, 中心型早期肺癌に対する有力な治療法である。方法は, Photofrinを2.0mg/kgの割合で静注した48時間後, レーザー光を直径400μmの石英ファイバーに誘導し, 気管支ファイバースコープの生検チャンネル内を通して病巣に照射する。630nmの赤色光を発生するレーザー装置としては, パルス波であるエキシマ・ダイ・レーザーが用いられている。我々の教室では1980年よりPDTの臨床応用を開始し, 1995年10月現在までに225例(276病巣)におよぶ肺癌症例に対してPDTを施行した。症例は男性212例, 女性13例で, 年齢分布は36∿85歳平均65.2歳であった。このうち内視鏡的早期癌は72例, 91病巣で, 75病巣82.4%にCRを得た。現在53例が5∿176ヵ月disease freeであり, 早期癌に対するPDTの有効性が証明された。中心型早期肺癌に対するPDTの根治条件は, 1)腫瘍径が1cm以下であること, 2)表層浸潤型であること, 3)リンパ節転移のないこと, 4)病巣が完全に気管支鏡可視下にあること, 5)病巣が解剖学的にレーザー照射範囲に存在する事が示唆された。
- 1995-12-25
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