気管支喘息における気道炎症の病理とその内視鏡的アプローチ(第 18 回日本気管支学会総会特集号)
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概要
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気管支喘息は近年気道の炎症性疾患として位置付けられてきた。気道病理的変化と喘息の生理学的変化の関連を, 内視鏡による気道粘膜生検標本の電顕的, 免疫染色的方法で検討し, 気道閉塞, 気道過敏性との関連を検討した。喘息患者での経気管支鏡的な生検標本の検討は, 気道粘膜に浸潤している好酸球の密度は気道上皮の損傷と相関し, 気道上皮の損傷は気道反応性と相関を示した。好酸球浸潤は気道上皮層の損傷を介して喘息特有の気道過敏性を惹起し, ひいては喘息発作を誘発すると考えることができる。また, 罹患年数の多い患者では気道粘膜の基底膜は肥厚など気道のリモデリングが進行していた。このように内視鏡による気道粘膜生検標本の病理学的検索は, 喘息病態生理解明に有用であるのみならず, いかなる抗炎療法を行うべきかの指針を与えるものであり, 方法の改善をみて, 内視鏡的な気道の組織学的検査が喘息治療の一般的な指針となる可能性が示唆された。
- 1995-12-25
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