通信、そして計算としての量子ゲーム
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概要
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囚人のジレンマと呼ばれるゲームにおいて、プレーヤーである囚人は情報交換を許されず、相手がどんな選択をするかがわからないまま自分の選択を行わなければならない。審判としての看守に自分の選択を伝え、看守は両者の選択に従ってそれぞれに利得を与える。自分の選択がわかっているそれぞれの囚人はその利得を得た瞬間に相手がどんな選択をしたかを知る。つまり利得が看守から囚人に与えられた瞬間に囚人間の通信が成立するのである。このような観点から、この論文ではゲームを一種の通信として捉え、主に量子ゲームの中での情報の運び手について考察する。さらにゲームという通信形態を用いた問題解法についても言及し、古典モデルでは解けない問題が量子モデルでは解けることを示す。
- 2002-05-23