整数環上の二次式を用いた公開鍵暗号系
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
暗号化式として,整数環(有限環)上の二次式を採用した公開鍵暗号系を提案する. 「大きな素数p,qの積をnとして,n^2を法とする有限環上で二次式を解くにはnの素因数p,qの値を知らなければ,非常に困難である」ことに基づく一方向関数を採用する.本方法では演算量が少なくなる.特に復号化ではRSA法の復号化と異なり,平方根を求めるのに,実数上の開平演算を採用し冪乗演算を回避することにより,計算量を少なくすることが可能となった.本方法では,剰余演算,開平演算等で得られた一次不定方程式から原一次不定方程式とは独立した一次不定方程式を導出する手法を採用している.平文空間を拡張することにより,ディジタル署名が可能となる.安全性についても議論する.
- 1997-05-16